【先生×生徒シリーズ】あの日、僕等が見ていた空





「あの……せんせい?もう、離して下さい……」



これ以上、抱きしめてもらっていたら、私、おかしくなっちゃうよ。



「あ?あぁ、ゴメン……」



先生が私から離れる。



「いえ……」


「おー、重かった。てか、早く離してって言ってくんねぇかなぁって思ってたんだよなぁ」



先生はそう言って、手で肩を押さえていた。



「えっ?私、重かった、ですか?」


「は?」



先生が目を見開いて私を見る。



「いや、だから……さっき……」


「冗談に決まってんだろ?お前が重かったらさぁ、世の中の女なんてどうなるよ?お姫様抱っこなんて出来ねぇっつーの」


「あ、冗談ですか……」



私はそう言って力無く笑った。