「……より?……日和?」
「えっ?あ、はい……って、うわぁ!」
ふと我に返ると、目の前に先生がいて……。
ビックリして思わず声が出てしまった。
「そんなにビックリしなくていいじゃん。てか、ボーとしてどんしたんだ?何か考え事?」
「えっ?えっと……いや……」
私はそう言って下を向いた。
「なぁ、日和?」
「はい」
「お前、先月の29日、誕生日だったろ?」
私は“コクン”と頷く。
あ、そっか……。
私、先月の29日で15歳になったんだった……。
先生に言われるまで、そんなことすっかり忘れていた。
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