月明かりに照らされた海。
闇の中に点々と光る金色の光が神秘的に見える。
まるで空から落ちてきた星が浮かんでるみたいだ。
砂浜に下りる階段に座る。
並んで座る私と先生の距離は微妙に開いていて、でも近くに感じる先生に、なぜかドキドキしていた。
波の音だけが聞こえる静かな海。
お互い何も話さず、ただ、海を見ているだけで……。
先生は、どうしてここに私を連れて来たんだろう……。
私は先生にバレないように、先生の横顔をチラッと見た。
まっすぐ海を見つめる先生の目。
その横顔にキュンと胸が絞めつけられるような感覚に襲われた。



