【先生×生徒シリーズ】あの日、僕等が見ていた空

先生の車は、人気のない駐車場に停まった。


街灯に照らされた広い駐車場に停まっているのは先生の車だけ。


ここはどこなんだろう……。



「降りてみる？」


「えっ？」



先生はエンジンを切って、車から降りた。


私も慌てて車を降りる。


車を降りた時、聞こえてきたのは海の波の音。


それから、ほのかに香る潮の香り。



「先生？」


「俺のお気に入りの場所」



先生はそう言って、歩き始める。


私も先生のうしろをついて歩く。


駐車場から少し歩いた場所にある防波堤。


その向こうには海が広がっていた。