【先生×生徒シリーズ】あの日、僕等が見ていた空




お腹は空いている。


メニューを見て、あれも食べたい、これも食べたいと思う。


でも、遠慮している自分がいて、その理由もわからなくて……。



「わかんない、です……」



私は、そう呟くように言うと下を向いた。



「わかんねぇんだったら遠慮なんかすんな。ほら、早く決めろよ。決めねぇんだったら、また俺が勝手に決めんぞ?」



先生にそう言われて、私は再びメニューに目をやった。



「じゃあ……これで……」



トマトソースのパスタを指差してそう言った。


先生が呼び出しボタンを押して、店員さんに注文する。


店員さんが去ったあと、先生は席を立ってドリンクバーコーナーへ行ってしまった。