追う途中に「どうしたの、さくちゃん。何かあったの?」と聞かれて私は首を横にへと振った。
そして、離れていた距離はすぐに追い付く。
私はちらりと前を見て「何にもないよ」とみほちゃんに微笑んだ。
───遊園地は、この電車から七つ目のところにある。
私は、冷たい扉に背中を預けながらぼーとしていた。
斜め前にはみほちゃんと“伊吹隼人”が顔を見合わせて話している姿が見える。
そんなみほちゃんを見ると、私まで嬉しくなった。
……ふと目に入るのは「大丈夫」と爽やかに笑ってくれた人。
私が見ているのも知らず、真っ直ぐ窓の外を見ていた。
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