『なんか、きまずくってさ!』
前にみほちゃんがそう言っていて、気まずい雰囲気になったらどうしよう、と思っていたから……良かった。
「あ、さくちゃん」
そう言われて、私はハッとして我に返ると顔を上げる。
その瞬間、みほちゃんはこちらを向くといきなり私の腕を引っ張った。
「わあっ」とその輪の中にへと入る。
まぬけな声を出してしまって、何だか独り気まずくなった。
そんなとき「大丈夫?」と爽やかに笑う男の人。
私は「あ、はい……」と頷いた。
突然話しかけられて、人見知りの癖が顔を出す。
「じゃ、行く?」
少し間が空いてから“伊吹隼人”はそう口を開いた。
三人がバラバラにそう頷いて答えると、駅にへと向かった。
私はみほちゃんに手を引かれ、先に歩く二人の背中を追う。
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