「では、どうぞ」
そう笑顔で差し出されるあのワンピース…どうやら、私に断る権利はなさそうだ。
「ありがと、うございます……」
つい言葉を詰まらせながら、苦笑いでそれを受け取るとカーテンが店員さんの手によって閉められる。
仕方なく私は、それを丁寧に置くと制服に手をかけ始めた。
――やっぱり、似合わないよ。
淡いワンピースを着た、鏡に写る自分を見てそう思った。
地味な雰囲気のせいなのか、ワンピースの可愛いさが変に浮いている。
「さくちゃん?」
そう声をかけられて、勢いよく開けられるカーテン。
急な動作に驚いた私は後ろを振り返った。
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