遊園地に行くのは、私とみほちゃんと“伊吹隼人”そして、その人の友達……。
その人の友達ってどんな人なんだろう?
そう考えても美術の時間に見るだけだし、みほちゃんは少なからず知っていると思うけど……私には分からない。
―――優しい人だったらいいな。
もし優しい人と“面と向かって喋れるか”と聞かれたら“うん”と答える自信は無いけれど。
でも、どんな人だとしても、みほちゃんは“伊吹隼人”と二人きりにならなきゃ意味が無いと思うから……頑張って喋ってみよう。
頑張ってはおかしいと思うけれども、今の私には自然に喋ることが難しい。
だから、今回の遊園地は自然に喋れるまでの練習と思えばいいよね。
―――どうしよう、私もう緊張しちゃってるよ。
なんだか小説を読む気分には慣れなくて、しおりを挟むと無造作に本を置いたのだった。
.
