ノンストップで家まで走り続けた。
家の前まで来るとストンと力が抜ける。
……嘘。
『妹が、すいません……』
私より高い身長に爽やかな雰囲気…間違いない。
―――また、あの男の人に会えるなんて。
どうしよ……思わず逃げちゃった。
ずっとあの絆創膏を持っていたんだと、気づかれるのが恥ずかしかったんだ。
偶然出会っただけなのに、胸がドキンと音をたててる。
『あ、待って!』
呼び止められたのに、無視して走り去っちゃった。
それに、同じ学校の人だったなんて……。
しばらく、呆然としたままその場に座り込んでいた。
.
