「その調子じゃ大丈夫そうね。玉葱と人参おじいちゃん家に行って貰って来てくれないかしら?」
私のお爺ちゃんはとっても広い畑を持っていた。
前に『百姓の人が自分は使わないと譲って貰った』とお爺ちゃんに聞いたことがある。
いつもなら、家まで持って来てくれるのだけど、鍵が壊れてしまった為行けないらしい。
「うん、わかった」
「ありがとう。お母さん七時台に帰るわ」
「は―い」
そう手短に答えると自分から電話をきった。
お母さんと会話をしてたからか、さっきの眠気は何処かに吹っ飛んでいた。
そして気付けば、膝に載っていたみーちゃんはいつのまにか居なくなっている。
私はソファーから勢い良く立つと、鞄を置いたまま玄関にへと向かった。
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