「ほんと!久しぶりだよ、てかさくちゃん首疲れない?」
「……あ」
そう言われて、私はドキドキしながら体ごとさくちゃんの方へ向き直った。
こんな風景を横目でみるだけで、一度もこうして話すなんてしたことなかった。
だから、なんだか凄く緊張する。
「さくちゃん、本当久しぶりだね!……あ、この言葉しかでないよ」
「ふふ、私もだよ」
みほちゃんと分かったのか、不思議と自然に喋れている自分がいてビックリした。
「あ、昔のさくちゃんに戻った!良かった…私ってば確信してたけど、本当に勘違いかもってドキドキしちゃってたんだよね」
「あ、そうなんだ…ごめんね、思い出せなくて」
「ううん、大丈夫!」
自分の中で“勘違いです”と言ったことに罪悪感が残り、気まずくなった。
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