「え?」 気づけば、そう名前をぽつりと呟いていた。 ばっちりした二重の眼に、笑うと左だけに出来るえくぼ。 そこには、昔。幼稚園の頃からあまり変わらない“みほちゃん”がいた。 驚いていたみほちゃんはニッコリと笑った。 「そうだよ、そうだよ!」 まさか、みほちゃんに会えるとは思わなかった。 薄れて、消えかけていた記憶が戻った瞬間。 始めてみほちゃんに、私は笑い掛けた。 「みほちゃん、久しぶりだね」と。 .