私より高い背に、あのキラキラした笑顔。 あの感じだと年上に見えた。 “あの男の子”というより“あの男の人”と呼ぶべきかも。 ――また会いたいな、って考えているなんて変だよね。 どこの誰か分からない人なのにな……。 私は、眼鏡をくいっと上げると、あの絆創膏を机の引き出しへとしまった。 使えない絆創膏なんて始めてだよ。 そう思いながら、再び止めていた足を回転させる。 .