「・・・・・・ダメだ!
俺、優さんと絶対、結婚するから!」
部屋に響くくらい
大声で叫んだ。
バサッ・・・・
ため息をつきながら
読んでいた新聞を
ソファーに置いた優さん。
「一時の気の迷いで人生棒に振らないで。
あんたは関係ないんだから。
これは私の問題なの。」
俺を真っ直ぐに見つめて言った。
優さんが言っている意味は良く解る。
俺には俺の人生が待っている。
20でいきなり子持ち
しかも自分と血が繋がっていない
子供のなんて・・・・・
どんなに仲が良い友達だって
普通は呆れるだろ。
でも・・・・・
優さんと離れたくないんだ。
ごめんね優さん。
優さんは俺の為に
言ってくれたんだろうけど
断られたからって
諦める俺じゃないんだ。
俺はこの日から
毎日婚姻届に名前を書いて
優さんが仕事から帰って来たら
解る場所に置いた。
