~蝶鈴I~

「さて、ここからは敵というのはスルーね。優歌、私のところへ…桐谷組にくる?」


「…桐谷…組に?」


まさかそんな質問されるとは思わないよね。


すっごい戸惑わせている自覚は、これでもあるんだよ。


「ううん。私の住む寮に。あ、別に組でもいいけど」


確か、組長の娘は16才だって聞いた事あるし…。


組だと…ねぇ?


「寮?」


「そう。私の通う学校の寮」


んーすごく困ってるなー。


でもこの子は別に悪いことはしてない。


この子は何も知らなかったのだから。


だから警察に引き渡すわけにもいかねぇし。


それなら私のところに来た方が、石原組長さんも安心するだろうし?


「…優歌。お世話になれ」


おっ?


「お父さん?」


「お前を1人にするのは心配だ」


娘を思う父親心ってやつだね。


お父さんの言葉に、やっと覚悟が決まったのか、ゆっくりと頷く優歌に笑みが零れる。


「じゃぁ、決定ね!」


これで優歌は大丈夫。