~蝶鈴I~

「じゃ、私行くから。勉強頑張ってね」


部屋を出ようとすると、服を引っぱられた。


「んっ?!?!……翼?」


え…っと、なんで服掴まれてるんでしょうか。


ちらっと見ると、いつも以上に無表情だ。


ひぃ〜っ、その無表情が怖いんですがっ。


「どこに行く」


あー、やっぱり聞くよね。


でもね、別にどこだっていいじゃん。


そんな事を言えない私は弱虫なのかな…?


嫌われたくない。


いつの間にか、そう思うくらい、ここは私にとって大切な居場所となっていたんだ。


…例え、秘密を隠していたとしても。