「姫華が気になるんだろ?」


俺の近くまでくると、達也さんは小さな声でそう呟いた。


その言葉に胸がドキリと鳴る。


バレてるし…。


達也さんにバレてるなら姫華にも…。


いや、それはないか。


あいつ鈍感そうだし。


「あいつさぁ、起きる時はちゃんと起きるんだけど?夜更かしとかすると絶対起きないんだよ」


まじかよ。


「まぁ、行ってこい!」


はぁ…仕方ねぇ。


先代には逆らえないし。


行くか…。