ワスレモノ


すみません。
そろそろ時間です。
早くしないと、友達が来ちゃうんで。

……友達?
あぁ、あなたは気にする必要はありません。
彼にお世話にならずに済むなら、それは万々歳ですから。

あれ?
怖がらせてしまいましたか?
ごめんなさい。
でも、これが事実なんですから。

本当は、自力でどうにかして欲しかったんですけどね……

まぁ、いいです。


忘れものは、ありませんか?

……無いようですね。
未練なんてもう必要はありません。




それじゃあ、さようなら。




――プツン