「まぁまぁ、そんなに笑いなさんなって」
「里美ちゃ~ん!」
苦笑いの里美ちゃんに思わず飛びつく。
さすが里美ちゃん! 私の味方~。
「だって希子ったらこの世の終わりのような顔してるんだもん」
「そうそう。 男なんて、た~っくさんいるじゃない」
そう言いながらクラスの男子を一通り見まわしたアヤちゃんは、
「このクラスには残念ながら恋愛対象者はいないけど」と付け足した。
「まぁね~、このクラスは残念な男子の巣窟だけど。
でも他のクラスにだってイケてる男子はいるし、年下なんてのもカワイイんじゃない?」
里美ちゃんの言葉に、思いっきり首を振る。
「同い年なんて絶対無理! 年下はもっと無理! 」
だって、同い年の男子って子供くさくて。
まったく恋愛対象じゃない。
イケメンだなって思う男子もいるけど、興味ないんだよね。
年下はパス!
だって一つ上の階の2年生には、年子の弟がいるんだもん。
年下なんて弟みたいで恋愛感情はまるで沸かない。
新入生なんてさらに興味なし!
私はやっぱり、
「先輩」がいい!

