君がくれた。

すると突然教室の戸が勢い良く開き、全員の視線がそちらへと向かう。 そこから入って来たのは、赤いウルフカットの髪を無造作にセットし、指定のジャケットは着用せずに緩めのセーターをシャツの上から着たフェロモン垂れ流しな男だった。

「おっはー」

「あ。椿(ツバキ)さん、おはようございます。っても、もう昼ですけど」

「はよ、博っち。いや~、昨日は色々と夜遅くまで頑張っちゃってさぁ。目が覚めたら昼前だったんだよね~。まあそのままサボっても良かったんだけど、天気 も良いし登校してみた。偉くね?」

「偉くねぇよ、ったく。毎日毎日違う女部屋に連れ込んで見境無さすぎ。その内痛い目みるぞ、この女っタラシが」

大河の心底呆れたような嫌味な物言いに 、椿と呼ばれた赤髪はニッコリと笑顔を 作り、大河へと近付くとその頬を遠慮無 しにつまみ上げた。

「おうおう、そんな可愛いくねぇことばっかり言うのはこの口かー?男の僻みはカッコ悪いぞ、チビ虎ちゃん」

「たぁれふか、ひいあっ!へんあはんひはいふんな、ほのはろ~!はあせっ!」