奇妙な関係 ～オスとワタシの奮闘記～

「鈴川さん大丈夫！？」



日下部さん？


わざわざ来なくてもいいのに。



「ｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯｯｯ……」



トイレのドアが開く音がして目を向けると、日下部さんの姿が見えた。


返事をしない私に痺れをきらして入ってきてしまった様だ。



「大丈夫！？」

「ちｯｯ近付かない、でｯｯくださｯｯ……」



反射的に体がビクッと跳び跳ねてしまった。


心配してくれるのは有難いが、それは今の私にとっては有り難迷惑でしかない。


怖い……ｯｯ。


最近はここまで体が異常なくらい反応してしまう自分自身が怖くて堪らない。



「ごめｯｯな、さい……」



少しの間の後、日下部さんは無言で出て行ってしまった。


再び閉まったドアを見て更に涙が溢れた。


日下部さんは何も悪くないのに酷い態度を取ってしまった。


反省しながらも、体の震えは中々治まってはくれなかった。