奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~

執務室の扉が閉まり、自然と安堵のため息が漏れた。


今年1番の頑張りだった気がする。



「お疲れさん」

「まだ居たの?」

「可愛くねぇ奴」

「ふんっ」

「普通に話せてたじゃん。後は目を見れる様になれば完璧。よく頑張りました」



ッッ!?


「よく頑張りました」って……。


不覚にも嬉しいと思ってしまった。


こんなふうに誉められたのは小学校低学年の時以来かもしれない。



「あ、ありが……」



突然後ろの扉が開き、私は慌てて口を閉じた。



「良かった、まだ近くに居てくれて」

「え……?」



過ぎ去った筈の試練が何故か再び目の前に現れた。


お礼が足りなかったとか?


んな馬鹿なっ!!



「良かったら今度食事に行かない?」



……今何と?


ななな何と仰いましたッッ!?