奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~

中に入ると勿論みんな真面目に仕事をしていて、凄く居心地の悪い雰囲気だった。


そして最悪な事に日下部さんは自席でパソコンと向き合い仕事をしていた。



「あ、あの……」

「鈴川さん!?どうしたの!?そんな事より体の具合は大丈夫!?」



お願いだからこんな静かな中でそんな大きな声で喋らないで下さい……。


メッチャ注目の的じゃんっっ!!


早く用事を済ませて仕事に戻ろう。



「先日は色々とご迷惑をお掛けしてすみませんでした。大したものじゃないんですが、良かったらこれ召し上がって下さい」

「お礼をされるような事なんてしてないから受けとれないよ」



私もそう思います。


でも世間一般的に見れば、すっごく感謝すべき事だと思うから遠慮なんてせずに受け取ってほしい。



「それじゃあ私の気持ちが収まらないのでお願いですから受け取って下さいっ」



私を早くここから解放して下さいっ!!


半ば強引に紙袋をつき出すと、頭上から日下部さんの笑い声が降ってきた。