奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~

とにかく見なくていいように目を瞑ろう。


それにこれはきっと悪夢だ。


きっときっとそうだ。



「何でそんなに男が嫌いなんだよ?可哀想な奴」



あんたに話してやる義理ないしッッ!!


じゃなくて可哀想って何!?



「シカト?」



シカトも何もあんたのせいで声が出ないんだっつーのッッ!!


くっそ……苛々してきた。


だいたい幽霊って何なの!?


雄の存在すら意味不明なのに、幽霊何て未知過ぎる。



「わりぃな、俺が口聞けねぇ様にしてたんだった。騒がねぇ?」



私はコクンっと顔を頷かせた。


騒いで誰かきてくれたとしても、この雄の姿は誰にも見えないだろう。


それなら騒ぐだけ無駄。


それにこの雄は幽霊という事もあり、触れる事はないし生々しくもないしで他の雄に比べたら幾分マシ。


それなのに幽霊なのに全然怖くない。


あれ?



これって幽霊に対する偏見?