奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~

クリスマスイヴ前日。


街はイルミネーションに包まれ、明日を心待ちにしているかのように夜でもキラキラと輝いている。


最近は春ちゃんは以前のようによく会社に来るようになった。


だけど前と違うところがある。


それはベラベラと話し掛けてこなくなったこと。


少し寂しく思うけど、大人になったのかな?と思った。


幽霊でも成長するんだなぁ……って感心してしまった。



「文美!!」



仕事が終わり、春ちゃんと一緒に帰っていると、声をかけられ立ち止まった。


振り返りたくはないけど、無視するわけにはいかない。



「会社のそばで大きな声で、しかも下の名前で呼ばないでよね」

「あっ、悪い」



悪いなんて少しも思っていないような軽い口調。


憎たらしいと思いつつも、しょうがないなと思わせる雰囲気を持つ優君は母性本能を擽るタイプだと思う。



「明日どうすんの?」

「どうするって……どういう意味よ」

「そもそも明日何の日か知ってる?」



馬鹿にしてんの!?


相変わらずムカつくクソガキめ……。



「イヴでしょ! そのくらい知ってるから」

「忘れるくらい干からびてるかと思ってた」

「わざわざ喧嘩売る為に呼び止めたの? 私そんなに暇じゃないんだからね!!」



春ちゃんに視線を送り、私は再び足を動かした。