奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~

「お願い!」



手を合わせて懇願されても無理なもんは無理だよ。


あゆちゃんには悪いけど……。



「来るだけ来て直ぐ帰っちゃっていいから! ね?」



クリクリの目で上目使い。


男はこの瞳に弱いんだろうな。


何人の男を落としてきたんだろうか……。



「誘ってくれて嬉しいけど、本当に無理だから、ごめんね」

「桃花ちゃんと文美ちゃんを連れて来て欲しいって頼まれてるの……」



そんな子犬みたいな顔しないでよ……。


今にも「じゃあ……」って言っちゃいそうだよ。



「その日は文美は家族でご飯なんでしょう? 家族との約束を破るわけにはいかないものね」

「そうだったんだ、それじゃあ無理だよね……今回は諦める。 また次の時はお願いね」

「あはは……」



「うん」とは言いたくなくて笑って誤魔化した。


するとあゆちゃんは仕事をするため席に戻っていった。



「桃花、ありがとう」

「どう致しまして。 行ったところでろくな事にならないのは目に見えてるもの」



広報との飲み会の時みたいに、どんちゃん騒ぎに巻き込まれたくない。