奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~

「桃花は見えるだけでしょ?」

「えぇ」

「私なんて喋って喧嘩して、その上一緒に過ごしてるんだよ? 桃花は私の事気持ち悪いって思った?」

「文美……」



桃花は目を伏せ口元を緩めると、首を横に振った。


視線を上げ、私と目が合うと照れ臭そうに笑う桃花は可愛かった。



「気持ち悪いだなんて思わなかった」

「私も同じだよ。 桃花の事気持ち悪いなんて思った事ない。 私、桃花の事大好きだもん」

「ありがとう、私もよ。 そうやって素直に言葉を伝えられる文美が羨ましいわ」

「そ、そうかな!?」



桃花に褒められ?急に恥ずかしさがこみ上げてくる。


いつもいじられてばっかりだから、こういう時どんな反応していいかわかんない。



「いい加減そのにやけ顔どうにかしろよ」

「にやけてなんかないもん!!」

「耳元で喚くなよな」



いつの間にか隣でくつろいでいる春ちゃんに文句を言われた。



「一之瀬さんが隣にいる分には大丈夫なのね」

「一之瀬さんはやめろよ、気持ちわりぃから……名前で呼んでくれ」

「なら、年下っぽいし春彦君かしら?」

「んー……まぁ名字よりはマシか」



桃花と話をする春ちゃんの横顔を盗み見た。


隣にいても気持ち悪くならない男は春ちゃんだけ。


特別だから。