「……っ」 きた。 「お……っ」 「いや…たすけて!」 「……っ」 「たすけて智人…」 脳裏に、あの夢が、ちらついた。 こわい。 どうしようもなく、こわい。 逃げよう。 それしかない。 遠くに。 私たちは、一緒にいたらだめだ。 「……っ」 それは、呪いの呪文。 「お………っ」 必死で抵抗しなければ、私は呪文の餌食になる。 「……っ」 夢の中で、抵抗をやめ、 「お……っ」 私たちは、欲望のままに。