『なら良かった。』



その人は私の頭をナデナデしていた。



まるで小さい子をあやすような。






『ご迷惑おかけしました。』





一応助けてもらったしね?






『二度とするなよ?』







また真剣な顔で私を見ている。







『はい』








その人は、じゃあなと言って屋上からいなくなった。










ニコチンの香りを残して