どのくらい歩いたんだろう。


目の前には受験する高校が堂々と建っていた。



「やっぱおっきいね」


「中学とは違うからね」



あたしは校舎を見上げて立ち止まった。


4月からここに通えたらいいなぁ。



「花恋、受験頑張ろうね!」


「う、うん」



緊張と不安で声が
うらがえってしまった。