水分を吸い取ってすっかり重くなったタオルを投げ捨て、あたしは勉強机に目を遣った。


机の上には今日買ったノートとペン。


黄緑色の表紙の右下には、『本山梓』とさっそく記名してある。


新しいことを始めるときっていうのは、どんなときも嬉しくなるものだけど、新しいアイテムを手に入れたあたしはいつにもましてウキウキ気分だった。



よし、早く寝ようっと。

そう思ったあたしは乾いた髪をブラシで簡単にとかして、ベッドに入った。


…またあの夢を見るのだろうか。
昨日みた夢。
最近よく見る、あの夢……