涙 - Rui -







しばらく歩いてお店に着いた。


着替えが終わってセットする前にママの所に行った。


「ママ。」


「なに?かしこまっちゃって。」


ママは30代後半なのにキレイ。

もうすぐでアラフォーとは思えない。


フレンドリーでとてもいい人。
私はママが大好き。

従業員は嫌いだけど。


「あの、この日なんだけど…」

龍のプリントを出す。


「参観懇談行ったあといつも淋しい思いさせてるから
弟と一緒にお買い物行きたいの…。
休んでもいいかな?」


「…なぁんだそんな事?
えらいかしこまってるから
辞めちゃうかと思ってヒヤヒヤしたょ~!
全然ぃぃよ!!
てか、琉唯は働きすぎ。
たまには休んで弟と遊んであげな。
そんで、今度一緒に弟連れてどっかいこっか?
全部奢るからさ(*^^*)
いっつも、琉唯が頑張ってくれてるのは
弟くんのお陰だしね!ね、どう?」

「…っ。

ありがとうございます。
弟も喜ぶょ。
帰ったら言うね。」

「うん!じゃあ、セットしてきな。」

「はい。」


あまりにも今の私には期待以上の嬉しすぎる言葉だった。

ママは私にとって唯一の相談相手。


弟とも会わせたけど、あの人は
病気で痩せこけて髪も抜けちゃった弟に
躊躇なく抱きついて、可愛い~と言った。


私も弟もそれがすごく嬉しかったんだ。

そのとき弟は周りから冷ややかな目で見られてたから。

今は再発してないし、いい調子で健康体型。
髪もだいぶ生えてきた。


私は弟を尊敬する。

あの子は強い。


自慢の弟。



「Ruiさん!出勤時間ですよ!」

「あ、はーい。」


何時の間にか髪もメイクも終わってて
みんな集合してた。


今日の出勤が今から始まる。

おっさんとの地獄の会話


ほんと、憂鬱…