恋のお時間。

有希と翔は本当にラブラブで、いつでもどこでもキスをする。

キスをした事が無い私は、そんな有希のノロケ話を聞くだけで恥ずかしくなってしまう。

そんな会話をしながら廊下に整列していると、駿が後ろから声をかけてきた。


「菜奈!有希!始業式サボろうぜ!いつものメンバーで屋上に集合!」

「「おっけーい!!」」


いつものメンバーっていうのは、私・有希・翔・駿・そして有希の幼なじみの智弘(ともひろ)。

みんな1年生のときに同じクラスで、春休みもほとんどこの5人で過ごしていたくらい。

ちなみに智弘と翔は同じ2-A組。

先生の目を盗んで、あたしたちは屋上へと向かった。


「「よっ!」」


屋上の扉を開けると、翔くんと智弘がキャッチボールをしていた。


「始業式なんて、だるいよなぁー。」

「「「「うんうん!」」」」


智弘の問いかけに答えると、4人の声が見事にそろって笑った。


それから駿たちは、どこから持ってきたのか、金属バットとボールで野球を始めた。