「…っ…そうゆうこと…?」



なんだかおかしかったの。



彼はあたしのことを
家まで送ったあと、いつも


「また明日なっ」


って、あたしの頭を撫でたんだ。



だけどあの日は、違ったんだ。




"じゃーな!"



彼は確かにそう言って、

あたしの頭を撫でずに歩き出したんだ。




少ししてから振り向いて、


悲しそうに顔を歪めながら


"ごめんな…"



って、今にも消えてしまいそうな声で、
確かにそう言ったんだ。




あたしはなんのことかさっぱりで、


聞き返したけれど


彼はなんでもねぇ

って言ってまた背を向けて歩き出ししてしまったんだ。





ねぇ?


もし、あの時私が、

君の腕にしがみついていたら、


もし、あの時私が
君の変化に気付けてあげていたら



私達の今(みらい)は変わってた?





次の日から、君と連絡が取れなくなった。



君の番号からの着信に飛びついた私の耳に入ったのは




信じられない言葉の数々だった。



君は1人で闘ってたんだね?


辛かったよね?


苦しかったよね?



泣きたかったよね…?



私が子供で、我が儘で、



心配かけてばっかだったね。


ごめんね。




でも、もう大丈夫だよ。







だから、バイバイ