私たちは事務所を出ると、むき出しの階段を音を響かせながら降りた。
すると、篠さんはそのまま1階の喫茶店に入ろうとした。
「え? 篠さん、どこ行くの」
「どこって、ユキちゃんに会いにだ」
不思議がる私に構わず、篠さんはそのままドアを開けて、再び先程の喫茶店に足を踏み入れる。
お客さんは……なんと、誰もいない。
カウンターの向こうに、顎に髭を生やした凛々しい顔の30代半ばくらいの店員さんが一人だけいる。
そういえば、先程もこの店員さんに一応会ってはいた。
気付かないうちに飲み物を持ってきてくれていたのも、この店員さんだった。
その男性店員は、篠さんを見ると声を上げた。
「敬ちゃあ~ん」
すると、篠さんはそのまま1階の喫茶店に入ろうとした。
「え? 篠さん、どこ行くの」
「どこって、ユキちゃんに会いにだ」
不思議がる私に構わず、篠さんはそのままドアを開けて、再び先程の喫茶店に足を踏み入れる。
お客さんは……なんと、誰もいない。
カウンターの向こうに、顎に髭を生やした凛々しい顔の30代半ばくらいの店員さんが一人だけいる。
そういえば、先程もこの店員さんに一応会ってはいた。
気付かないうちに飲み物を持ってきてくれていたのも、この店員さんだった。
その男性店員は、篠さんを見ると声を上げた。
「敬ちゃあ~ん」

