「……はい。ちなみに教習終了後は、先に教習生が車から降りるか、指導員と一緒に降りるかのどちらかです。教習生が後に残ることはありません。その後、次の時間の教習生が車に乗って待ちます。指導員はだいたい後から行きます」
私は、篠さんの質問を先回りする気で答えた。
すると、ようやく篠さんは一息ついてくれた。
「そうか……。じゃあ、まず凶器を仕込むのが無理なのは《二時間目の教習生》と《三時間目の指導員》だな」
篠さんは座っていたソファから少しだけ腰を浮かし、足を組みなおした。
「可能なのは《二時間目の指導員》と《三時間目の教習生》ということですか……」
私は自分で言ってから気付いた。
《三時間目の教習生》は被害者だ。
イコール。犯人の可能性があるのは《二時間目の指導員》。イコール。
《里卯文乃》になってしまうのだ。
私は、篠さんの質問を先回りする気で答えた。
すると、ようやく篠さんは一息ついてくれた。
「そうか……。じゃあ、まず凶器を仕込むのが無理なのは《二時間目の教習生》と《三時間目の指導員》だな」
篠さんは座っていたソファから少しだけ腰を浮かし、足を組みなおした。
「可能なのは《二時間目の指導員》と《三時間目の教習生》ということですか……」
私は自分で言ってから気付いた。
《三時間目の教習生》は被害者だ。
イコール。犯人の可能性があるのは《二時間目の指導員》。イコール。
《里卯文乃》になってしまうのだ。

