ドライヴ〜密室の教習車〜

「村上さんは技能教習中に、刃物による出血で、お亡くなりになりました」


 篠さんの言葉に、相川くんと里子ちゃんは息を飲んだ。

 二人とも、目を泳がせたり、瞑ったりして、全く焦点を定められない様子だ。
 当然だが、彼らはショックで動揺している。


 だが、たぶん篠さんはかなり言葉を選んだはずだ。

 今、この場所で。
 これ以上もこれ以下もないだろう。



「……でも、田中さん。それなら」

 里子ちゃんが、恐る恐る口を開いた。


「村上くんは、その時間の先生に殺されたことになるんじゃないの?」