ドライヴ〜密室の教習車〜

   〈4〉

 あれから五日後。
 私は再び篠さんの事務所に訪れた。

 最近、外の空気の匂いが変わった。
 そういえば日の滞在時間も変わってしまっていた。

 もうすぐ、春から夏へと季節も変わる。

 今なら特別問題はないけれど、冬ならこのむき出しの鉄板で出来た階段は、少し危険だな。

 
 私はぼんやりとそんなことを考えながら、その階段を昇り切るとドアを開けた。

 篠さんがソファに座りながら、首をこちらに向ける。

「おお、なぎさん。よく来たな」

「さんざん迷いましたよ。100メートルごとに目印の看板をつけてください」

 ここに辿り着くのに40分近くかかってしまった。
 普段あまり歩かないので、本当に本当に良い運動をさせていただきました。