ドライヴ〜密室の教習車〜

   〈3〉

 翌日、教習所の、ある《ポスト》から1枚のカードが見つかった。

 そのポストには、気にいった指導員や、逆にもう教習してほしくない指導員を書いたカードを投函する。
 それぞれが《ブルーカード》と《レッドカード》という、少しふざけた通称名を持っている。

 ポストに投函されていたそのカードとは、村上隆志から里卯文乃への《ブルーカード》だった。


 その内容は明らかな遺書であり、文乃の潔白を示すものでもあった。
 
 もとから彼は、文乃を犯人に仕立てる気はなかったのだ。

 カードには、彼が彼女を想う愛しさや感謝、それに謝罪の気持ちも綴られていた。

 B6のカードは、彼の丁寧で細かい文字達で埋め尽くされていた。



 昨日の篠さんの説明と、その遺書によって、里卯文乃は警察から釈放された。