そして………
「はのん。俺、のんのことが好きだ。俺と……付き合ってくれないかな?」

奏馬の目はしっかりあたしを
見ていた。
あたしは嬉しくて嬉しくて
涙が出た。
そんなあたしを奏目は
あのときのように抱きしめて
くれた。でもあのときよりも
強くてもっともっと優しかった。
そして奏目の胸の中で
「あたしも奏馬と付き合いたい」
そう言った。

そしたら奏馬は
あたしの右のくすり指に
指輪をつけてくれた。
ピンクのストーンがキラキラ
光っててとても可愛いリング
だった。

「結婚するまではそれつけといて」
なんて照れたように言ってた。

そんな奏馬が可愛くて可愛くて
仕方がなかった。

その日にママには電話した。

「ママは大切にしなさいね」って
言ってくれた。パパには
帰ってからちゃんと面と
向かって話すつもり。
ママは「おめでとう」って言って
くれた。あたしは嬉しくて
雪羅にもすぐに言った。
お姉ちゃんにもmailした。
お姉ちゃんは、デザイナーに
なって忙しそうだった。
お兄ちゃんは今、野球選手に
なってマリナーズという
チームでセカンドとして頑張っているし口が軽いから
まだ言わないでおくことにした。