「お〜、その様子だと図星みたいだな。今、その子のこと…妄想でもしてたんだろ?」


「なっ、何言ってるんだよ。んな事してねぇ。」


碧の鋭い指摘を咄嗟に否定した俺だったけど…


顔がジワッと熱くなるのを感じた。


「そっかそっか!ついに夏綺にも気になる女の子が出来たのか〜!」


ウンウン、と感慨深そうに頷く碧。


ニヤッと嬉しそうな笑みを浮かべながら俺を見た。


「で、その女の子って誰?」


「は!?」


「年上?それとも同い年?」


キラキラと輝く碧の目。


教えて欲しい、と言わんばかりの眼差しだ。


「だから、碧には関係ねぇって言ってんだろ。」


「えーっ、勿体ぶらずに教えろよ!誰?」


別に勿体ぶってるわけじゃない。


なんかよく分からねぇけど、椎名のこと…碧にあまり教えたくないんだ…。