「もしかして…この格好、変?」
「ううん、そんなことないよ!!とても日向君に似合ってるな…って思ったの!」
あっ…。
私としたことが、咄嗟に口にした言葉で、またもや本音を…。
日向君と話す時って、冷静になれないよ…。
「ありがとう…。すげぇ嬉しい。」
その言葉と共に浮かべる、照れくさそうな笑み。
途端に、鼓動が早いテンポで音を刻みだした。
「ひゅ、日向君…サッカーだけじゃなくて、他の運動部もカケモチしてるから大変だと思うけど、あのっ…ケガとか気を付けてね…。」
真っ赤に染まっているであろう私の顔。
あまり日向君に見られたくなくて、慌てて帰ろうとしたけれど…
「あっ、椎名…待って!」
日向君に呼び止められるのと同時に、手首を掴まれた。


