「あ、あのっ……私のこと、今…“星愛”って…」


「そう呼びたいと思ったから…。これからは付き合うわけだし、名前で呼ぶよ…。星愛も俺のこと…“夏綺”って呼んでもらってもいいかな…?」


「う、うん…。」


ドキドキしながら頷く。


日向君に名前で呼んでもらっちゃった…。


くすぐったいような嬉しさが体を駆け巡る。


日向君はニコッと笑いながら、私の頭を優しく撫でた。



「これから、ずっと…よろしくな、星愛。」


「うん…!こちらこそ宜しくね、日向く……じゃなくて……なっ、夏綺君…。」


私も笑顔で言葉を返した。


これからも、夏綺君との素敵な日々を、たくさん過ごしていきたい…。


きっと、私は…


今も…この先も、ずっとずっと…夏綺君に夢中なんだろうな…。



「“君”は、なくてもいいんだけど、まあいっか…。」


そう言って、満面の笑顔を浮かべた夏綺君。


もう一度、甘いキスを落とした後、私をゆっくり抱き寄せる。


淡い夕日が差し込む教室の中…。


私は夏綺君に抱きしめられながら、溢れんばかりの温かい幸せに包まれていた。





*おわり*