「だからさ、元気出せよ。きっと、夏綺と星愛ちゃんは…うまくいく!」


ポンッと少し強めに俺の肩を叩いた碧。


沈んでた心が軽くなっていくような気がした。


「なんかさ、碧のこと…見直した。」


「えっ、なんだよ…それ!」


拗ねたように口を尖らせる碧に笑った。



「ありがとな、碧。」


「お、おう…。」


予期せぬ言葉だったのか、碧は照れくさそうにクシャクシャと頭を掻く。


その姿にも、笑みが零れてしまった。



「じゃあ、俺…そろそろ帰るよ。星愛ちゃんが無事に見つかったの聞いて、安心したし。」


「ああ、またな。」


明るい笑顔で手を振る碧。


その姿を見送った。





夏休み明け…。


椎名と…もっと話せるように、積極的な行動…しないとな。


初めて好きになった女の子だから…


この想いが届くように…。