「えっ…」
もう話は終わったと思うんだけど、なんで…?
よく分からず、頭の中には疑問符が浮かぶ。
「あのさ、はぐれたんなら、俺らと一緒に花火見ようよ。」
「は、はい…?」
「さっき、場所取りも終えて、俺の友達がワイワイ話しながら、花火が打ち上がるの待ってるところなんだ。君が来たら、もっと盛り上がるからさ。」
どうして、そうなっちゃうの…?
私が行ったところで、盛り上がるわけがないし…
そもそも、お互い面識が全くないのに、いきなり一緒に花火を見るなんて…かなり抵抗がある…。
「す、すみませんが…遠慮します…。私、クラスのみんなと花火を見るので…。」
ハッキリと断ってるのに、男の子は掴んだ手首を離そうとしない。
「でも、こんなに広い会場だし、今から捜しても見つからないんじゃないかな?ここで会ったのも何かの縁だし、俺たちと花火を楽しもうよ。ね?」
「いえ、私は…」
「ほらほら、もうすぐ花火が始まるから、行こう?」
「きゃっ…」
グイッと手首を引っ張られ、少し体が前のめりになる。
ど、どうしよう…。
このままじゃ、みんなを捜すどころか、見知らぬ人たちと花火…見ることになっちゃうよ…。
胸が押しつぶされそうなほどの不安な気持ちに、ギュッと目を閉じた時…。
「お前…俺の彼女に馴れ馴れしく触れてるんじゃねぇよ。」
聞こえてきた低い声に目を開ける。
男の子の腕をガシッと掴んでる人物を見た途端、私は目を見開いてしまった。
「ひゅ、日向君…!」


