ニコッと可愛らしい笑顔を浮かべる姿に、温かい気持ちが心の中に広がる。
私も微笑んでしまった。
「どういたしまして…。優美ちゃん、今度はお母さんと…はぐれないようにね…。」
「うん…!ぜったいママのそばを、はなれないようにするっ…。」
優美ちゃんは、小さな手でお母さんの手を強く握った。
「それでは、私たちは…これで失礼します…。今日は、ありがとうございました…。」
「おねえちゃん、ばいばい…!」
ニコニコしながら手を振る優美ちゃんに、私も手を振り返す。
「うん、ばいばい…!」
優美ちゃんたちを笑顔で見送った私。
二人の姿が見えなくなると、辺りを見回した。
クラスのみんなと完全にはぐれちゃったなぁ…。
もう、観覧場所とか見つけて、花火が打ち上げられるの…待ってるかも…。
私も、みんなのこと…捜さなくちゃ…!
ソワソワしながら歩きだそうとした時だった。
「ねぇ、君…!」
後ろからポンポンと肩を叩かれ、ゆっくりと振り向く。
すると、そこには私より少し年上と思われる、見知らぬ男の子が立っていた。


