「ありがとうございました〜!」


イヤリングを購入した私は、日向君と一緒にお店を出る。


色々な種類があったから迷ったけど、おかげで可愛いイヤリングが手に入っちゃった…。


思わず、ふふ…と笑みが零れてしまった。



「椎名、この後…どうする?」


ピタリと立ち止まる日向君に合わせて、私も足を止めた。


どうしよう…。


もう少し日向君と一緒に居たい…っていう気持ちはあるけど、あまり長々と私に付き合わせちゃうのは悪いよね…。


心臓もドキドキしてばかりだから、これ以上は保ちそうにないし…。


「あっ、えっと…お店にも行くことが出来たし、そろそろ家に帰ろうかな…と思って…。」


「そっか…。」


一瞬、日向君は残念そうな表情を浮かべたけれど、すぐに柔らかく微笑んだ。


「じゃあ、家まで送って行くよ…。」