君に夢中で恋してる*


せっかく、美波がバースデーカードと一緒に入れてくれたクーポンだし…


勉強は明日以降にやるとして、ちょっと行ってみようかな、このお店に…。


今日、すごくいい天気だし、家にずっと居るのも勿体ないもんね…。


部屋の窓から外を見ると、抜けるような青い夏空が広がっていた。


よし、早速…支度して出発しよっと…。


涼しげな淡い水色のワンピースを着て、白のカーディガンを羽織った私。


おかしなところがないか、一応…鏡で確認してから家を出た。


電車に乗って、カフェの最寄り駅までたどり着くと、美波からもらったピンク色の封筒をバッグの中から取り出す。


リーフレットに書かれている地図を頼りに、足を進めた。


この駅で降りるの初めてだから、土地勘が全然ないんだよね…。


無事、カフェに併設されてるお店まで行けるといいけど……。


少し不安な気持ちを抱きながら、ゆっくり歩く。


えっと、この交差点を真っ直ぐ進んで…。


次に…花屋さんの隣の道を右に曲がるのかぁ…。


その後は、うーんと…。


黙々と歩きながら地図をジッと見ていた時…。


「…きゃっ!」


突然、何かにドンッとぶつかってしまった。