日向君のことや、花火大会のことばかり考えていて、忘れてた…。
『今年の誕生日は、新しくオープンしたカフェでランチしたり、楽しく買い物しようね…って前に話したんだけど、この体調じゃ行けそうにないの…。本当にごめんね…。』
擦れた声で謝る美波にフルフルと首を振る。
「い、いいよいいよ…。気にしないで?それより、ゆっくり休んで早く元気になってね…。」
『うん、ありがとう…。星愛の誕生日のお祝いは、後日…あらためてやるから…!じゃあ、またね…。』
「ありがとう…。あのっ、お大事にね…。」
電話を終えた後、私は机の上に置いてあった手帳を手に取る。
8月10日のところには、“美波とお出かけ”という文字がシッカリと記入されていた。
毎年、美波は私の誕生日を、お祝いしてくれる。
一緒に遊園地に行ったり、買い物に行ったり、美波の家に招待されて、誕生日パーティーをしてもらったこともあったなぁ…。
美波の温かい気持ちのおかげで、いつも素敵な誕生日を過ごせるんだよね…。
今までの思い出に笑みを零しながら、パタンと静かに手帳を閉じた。
美波、大丈夫かな…?
風邪…早く治りますように…。


